ダイヤモンドキングボーリング
昭和46年(1971)/ヨネザワ
中型サイズ
昭和46年(1971)発売、ヨネザワ「ダイヤモンドボーリング」シリーズの中位機種。
全長74cm、レーン53cmと、典型的な中型サイズ。
筐体は成型プラスチックだがレーンのみブリキ製、スパット付の木目調印刷が施され、それなりにボウリング場の雰囲気を味わえる。
開閉式ピンセッター
手前に倒したピンセッターの穴にピンをはめ込み、ピンセッターを後方に反り上げてセッティング完了。
筆者はこの方式を勝手に「開閉式」と呼んでいるが、多くのボウリングゲームに採用されている、最も基本的かつ一般的な方式。
極めてシンプルなピンセッターで、倒れたピンを掃き出すスウィーパーなどは搭載されていないが、そのようなギミックに費やす時間がないのでゲームはスピーディーに進行し、よってプレイヤーもゲームに集中できる。
いろいろなボウリングゲームを見てきたが、結局はシンプルイズベストということになろうか。
個性的すぎる投球人形
良くも悪くも本機における最大の特徴は投球人形及びその投球方法。
■黒塗りヘアもまぶしいその顔貌は若き日の某・超大物お笑いタレントを彷彿
■深い谷間がセクシーな胸板を強調する青いシャツ
■あたかも身を削いだあとのカニ脚のごときパックリと半分に割れた脚部
そして足と同様、半分に割れた右手の先にはなんと「お玉」。
まるで遠い昭和の運動会で観衆を熱狂の渦に巻き込んだ「お玉競争」を見ているかのような錯覚にとらわれる。
かなり重いはずのボウルを軽々とその「お玉」に乗せ、見事なフォロースルーとともに華麗なる投球を披露する彼は、数あまたあるボウリングゲームの投球人形の中でも唯一無二の圧倒的な個性に裏打ちされた強烈な存在感を放っているといっても過言ではないだろう。
しかし、当時のプレイヤーたちがこの投球人形に果たして感情移入できたのか、今となっては知る由もない。