ミニサッカーゲーム

発売年不明/ヨネザワ

ミニサッカーゲーム 全景

小型ゲーム

「ミニ」と名付けられた通り、26cm×20cmの小型サッカーゲーム。

発売年は不明だが、外箱におなじみのSTマークが、それもシール貼付ではなく印刷されているところから、昭和46年(1971)以降の発売であることは明白だ。
筐体はピッチを含めプラスチック製だが、底部はヨネザワならではのおなじみ厚手ボール紙に覆われている。

ミニサッカーゲーム 選手人形

究極の単純化

全体に小型化されているので細部のこだわりは望むべくもなかろうが、それにしてもこの選手人形の味気なさはどうだ。ついにその顔貌すらほとんど判然としなくなってしまった。

さらに本機においてはゴールキーパーもその他の選手とまったく同じ作りになった。
悲しいかな、小型化を名目になんとなく投げやりに作ったようにも見えてしまう。

ミニサッカーゲーム 味方ゴール後方から

小型化の意味

興味深いのは、この後ライバルのエポック社がプラスチック成型技術の進化と軌を一にするようにしてサッカー(及びホッケー)ゲームの大型化路線(レギュラー→デラックス→ジャンボ)を突き進んでいくのに対し、一方のヨネザワは逆に小型化戦略に舵を切っている点。
いったいこの路線の違いは何を意味するのだろうか。

これはあくまで推測の域を出ないが、市場におけるシェア、及び大型製品を生み出す技術開発力の点においてエポック社には敵わないと判断したヨネザワは、エポック社が扱わない小型化路線に活路を見出そうとしたのではなかろうか。

その戦略が功を奏したのか否かは今となっては不明だが、私の知る限りにおいては、ヨネザワはこの後やがてサッカーゲーム事業からはひっそりと撤退してしまう。

なお、現時点では所有していない(し、今後もその予定はない)ので断言はできないが、ネット上の情報によると、ヨネザワは本機以前にも小型サッカーゲームを発売している。
「ベビーサッカーゲーム」という商品名のそれは恐らく当ウェブサイト別項にある「サッカーゲーム」の小型版と思われる。

従って本機はその後発売された、これも別項の「オールスターサッカーゲーム」の小型版という位置づけになろう。

以上のことから、ヨネザワは当初より大型化ではなく小型化を商品戦略の柱に据えていたものと思われる。

しかしここで問いたい。小型化にいったい何の意味があろう。

からだの小さい小学校低学年以下の小児をターゲットとしてまずは小型を楽しんでもらい、その成長とともにレギュラー版に移行させようという、オッソロシク気の長い販売戦略であろうか?

だとしたら、いかに小型とはいえ、計6本のレバーを器用に両手で操作する技能を小児に求めるのは、いかになんでもハードルが高すぎるように思える。

逆に、今回も動画撮影用に1人で両チーム12人の選手人形を操作してみたが、サイズ感からいって1人で遊ぶにはもってこいだ。
その上、ボールをキープする選手人形のレバーをいかに素早く操作するかという点についてはかなりの反射神経が要求される。

さらには、ピッチに比べてボールや選手人形のサイズが大きいので、渾身のシュートも相手選手にブロックされ、ゴールを奪うのが思ったより難しい。
…などと、いい齢ぶっこいたオヤジが深夜に1人、安酒をチビチビ飲りながら1人サッカーゲームに興じる姿に、わがことながら人生の哀愁を感じる。

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