パーフェクト野球盤A型
昭和57年(1982)/エポック社
機能満載の完成形
「驚異の9大メカ搭載」と謳っているだけあって、前身の野球盤AM型から4年を経てエポック社が到達した、野球盤のひとつの完成形と言えよう。
特に、この数年前にプロ野球の世界に登場して以来話題となっていたスピードガン(投球速度判定機)をすかざず導入するなど、その開発意欲たるや驚嘆に値する。
もちろんそれはかんじんな勝敗の行方にはなんら関係はない、しかし当時の子供たちをワクワクさせる最新メカ(ギミック?)であったことは間違いなかろう。
オートランナー
もう一つの注目すべき新機能はオートランナー。
安打が放たれ、攻撃側が右打者横にあるレバーを操作すると、それまで地中に埋まっていた走者がムクっと起き上がってグラウンド上に姿を現すというもの。
さすがにこの走者が自動的に進塁するはずもないが、驚くべきことに、走者が自動走塁する機種も他メーカーから発売されている。
そんな珍盤についてはまた別の機会に紹介することにしよう。
盗塁判定装置
本機におけるカウント装置はよりいっそう見やすく改良され、加えて盗塁判定機能が付加された。
盗塁するときは写真右のツマミを回し、止まったときの表示でセーフ/アウトが決まる。
20年前に本稿の前身となる記事を書いた際、実際に20回ほどまわしてみたところ盗塁成功率は約35%だった、という記録が残されている。