パーフェクト野球盤C型
昭和59年(1984)/エポック社
アンチ巨人ファン用?
この2年前に発売されたジャイアンツ野球盤C型と基本的には同じ作り。
相違点は盤面を彩る選手たちがジャイアンツではなく、エポックスであるという点。
とすると本機は、いわばアンチ巨人ファン向け野球盤という存在だったのだろうか。
ひょっとして…カープ?
そのエポックス選手のユニフォームに注目、白地に鮮やかな赤が目を引く。
これってもしかして広島東洋カープを意識しているのか?
本機の発売が昭和59年(1984)、広島東洋カープ1980年に続いてちょうどこの年1984年にもセ・リーグ優勝を果たしている。
これ以上の詮索は控えておくが、あり得ない話ではないだろう。ちなみにこの写真でも連続投球装置が逆、お許しを。
投球術指南
ここで野球盤で遊んだ経験のない方に、その投球術を伝授しよう。
写真バックスクリーン裏の3つのレバーのうち、中央が投球用。
レバーを手前に引っ張り、手を話すとマウンドから球が飛び出る。
引っ張る強さで球の速度が変わる。
左のレバーは変化球用、中ほどの位置だとストレート、手前だと向かって左に、奥だと右に変化する。
要はこのレバー位置に応じて地中にある磁石の位置が変化するという仕組み。
そして右のレバーが、消える魔球用。
投球と同時にこのレバーを引くと、本塁手前の地面がパックリと口を開け、球は瞬く間に吸いこまれ、消えてしまう。
見逃せばボールという判定だが、ついつい手が出てしまう。
この消える魔球の使用こそが投手と打者の駆け引きのキモと言えるが、一歩間違えばケンカの種となるだけに投げるタイミングが難しい。
もちろん、たとえ相手が空振りしても、声高らかな大笑いはご法度だ。