すもうゲーム

昭和53年(1978)/エポック社

すもうゲーム(エポック社/1978)立会い

ライバルに対抗?

本機が発売されたのは今を遡ること45年前の昭和53年(1978)。

その前年にはライバル?の玩具メーカー・タカラが「大相撲ゲーム」を発表した。

こちらはいわゆる「トントン紙相撲」のアップグレード版ともいうべきもので、土俵はもちろん、やぐら・のぼり・柄杓・化粧まわしなど、細部にこだわったつくりが特長で、イケメンのソフビ力士人形が指のトントンに合わせて土俵狭しと動き回る秀逸なアナログゲームだ。

この名機の登場にスポーツゲーム会の盟主たる自負が大いに刺激されたか、エポック社は「トントン相撲」とは異次元のメカニズムを持つ「電動式アクション相撲」で勝負を挑む。
(先にタカラに「大相撲」というワードを使われたせいか、本機の商品名はそれと明確に区別するため「すもう」とひらがな表記になっている)



すもうゲーム(エポック社/1978)土俵
すもうゲーム(エポック社/1978)土俵を外した中身

土俵の下は回転式磁石装置

本機は土俵の裏に設けた磁石装置が土俵下のスイッチを押すと回転し、足裏に磁石が埋め込まれた2体の力士人形がそれに合わせて土俵上を動き回るという構造。

当初はスイッチを押してもウンともスンとも言わなかったが、思い切って土俵を取り外し、中の磁石装置を指で回転させるうち、45年の眠りから奇跡的に目覚め、スイッチを再度押すとウィ~ンウィ~ンをけたたましい音とともに勢いよく回転をはじめた。

それを見た筆者はいい齢ぶっこいて「やったぁ」と小躍り。



すもうゲーム(エポック社/1978)浴びせ倒し
すもうゲーム(エポック社/1978)浴びせ倒し

予測不可能な動き

そこで早速、再度土俵という名のフタはめ込み、力士人形を土俵に上らせ、土俵下の白いボタンを押して対戦開始!

2体の力士人形はそれぞれの右手を細い棒で連結されているので、取組中も離れることなく互いを押し引きしながら土俵の上をグルグル回り、隙あらば相手を投げ飛ばさんとばかりにその機会をうかがう。

その結果、毎回のように決まり手が異なる予測不可能かつスリリングな名勝負が繰り広げられる、こいつぁは面白い!

本機がどれほどの売上を記録したのかは不明だが、エポック社はこの後、磁石装置の逆回転機能を追加した後継機を発売、さらには力士人形を4体に増やし、うち2体を小錦、曙、武蔵丸などの外国人力士風に褐色に着色した「熱戦!大相撲ゲームDX」の発売へと続いていく。

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